名称
山頂の信仰遺跡群(さんちょうのしんこういせきぐん)
住所
〒-
静岡県富士宮市富士山頂上官有無番地
電話番号
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料金
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営業時間
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駐車場
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標高
3719.8m
富士山の山頂部には、神社の社殿等の多くの宗教施設が分布しています。平安時代末期に富士山への信仰登山が始まり、中世には修験者及び一般の信仰登山者(道者)が登るようになりました。江戸時代には関東を中心に富士講の講員も多く登山するようになり、道者・富士講信者は山頂周辺で「ご来迎」(ご来光)を拝み、噴火口底部の「内院」に鎮座する浅間大神、その地仏である大日如来を拝んで散銭(賽銭)をしたり、火口壁の周囲のいくつかの小高い頂部を巡る「お鉢巡り」を行ったりしました。12世紀には修行僧の末代(まつだい)は山頂に大日寺を建立し、経典を埋納したとされています。その後も山頂部において、堂社の造営や懸仏・仏像の奉納や経典の埋納が行われました。17世紀には大宮・村山山口登山道の山頂部に大日堂(現在は富士山本宮浅間大社の奥宮)が造営され、吉田口・須走口登山道の山頂部に薬師堂(現在は久須神社)が造営されました。1868年の明治政府の神仏分離令によって、1874年に富士山の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)が行われ、山頂の仏教的施設及び仏像は撤去されました。仏教的地名は変更され、寺院などは神社へと改称されました。しかし、山頂部への信仰自体は変わることがなく、現在も山頂には石碑や仏像等が残されています。山頂では登山者は「ご来迎」を拝み、「お鉢巡り」を行っており、富士山信仰は今でも継承されています。