富士山の北麓にある山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖の五つの湖を合わせて、富士五湖とよばれています。精進湖はその中でも一番小さい湖で、富士山の火山活動によって形成された堰止湖〈せきとめこ〉です。その昔、富士山北麓には剗の海<せのうみ>とよばれた広大な湖があり、富士山の火山活動によって溶岩流が流れ込み、まず南西の本栖湖と分断され、864年（貞観6年）の大噴火で西湖と分断されました。16世紀後半に長谷川角行が富士山麓の湖沼で水行を行い、その後、富士山麓の八つの湖沼（山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖、明見湖〈あすみのうみ〉、四尾連湖〈しびれのうみ〉）を巡って行う水行、「内八海巡り」が多くの富士講信者によって行われました。